富 士 吉 田 の う ど ん

2002年6月22日(土)

 

 朝5:30に起床。外を見るとあいにくの雨であった。出かけるのをやめようかとも思ったが、今日の旅は観光が
目的ではなく、食べあるきが目的となっている。眠い目をこすりつつ準備をし、家を出ることに。

 今回の旅は、東京からも近い山梨県の富士吉田市に、うどんを食べに向かうことにする。
 富士吉田のうどんを知ったのは、インターネットでさぬきうどんのサイトを眺めていて、関連記事を見つけたのが
きっかけだった。なんでも市内に50軒ほどのうどん屋があるらしく、なかには民家のようなところで食べさせる店
もあるとか。そういうあやしげな店が好きな私はいつか行こうと考えつつ、ついにこの日富士吉田へ向かうことと
なった。

 富士吉田へは電車で行く場合、まずJR中央線の大月駅に出て、そこから富士急行線に乗り換えとなる。大月
までは新宿からJRの特急を使えば1本で行けるが、今日は新宿から高尾まで京王線で向かい、そこからJR線
に乗り換えて、大月まで向かうことにする。このほうが若干ではあるが旅費が節約できる。

 葛西から新宿まで出てきて、まずは7:00ちょうど発の京王線急行に乗車。50分弱で高尾駅に到着し、連絡通
路を渡りJR線に乗り換えをする。

 乗り換えた8:00発の甲府行き普通電車は、天気が悪いせいか山登りに向かう客もいつもより少ないようだ。
高尾を出て10分ほどで最初の停車駅相模湖駅に到着。数分間特急の通過待ちをして発車してすぐトンネルに入
り、連続するいくつかのトンネルを抜けると車窓左手に相模湖が現れるが、それもわずかの区間。それほど眺め
がよいわけでもない。それに霧がかかっていることもあり、景色を楽しむという感じではなかった。

 8:44に大月駅到着。9:02発の富士急行の電車までちょっと時間があったことから、駅前を散策して時間をつ
ぶす。このあたりでは雨こそ降ってないが、霧が濃い天気となっている。

 定刻通り9:02に河口湖行きの電車は発車。2両の車両は座席がほぼ埋まるほどの混み具合となっていた。最
初の目的地は寿駅というめでたい名前の駅。ここの近くにあるうどん屋2軒に寄ることにしている。山間の路線を
通りながら、9:36に大月からちょうど10駅目の寿駅に到着。ここは無人駅で降りたのは私1人だけだった。



 行く予定のうどん屋の開店時間は10時なので、駅前にあるコンビニで少し時間をつぶした後、最初の店「開花」
に向かう。

    

 寿駅を出てすぐの道を右に進み約3分。大きな看板が見えると店はすぐそこ。店内はテーブル席と座敷があり、
開店直後でまだ客もいなかったことから、座敷にあがることに。

 ここはきんぴらうどん、山菜うどん、納豆うどん等メニューが多い。また各メニューとも「並・中・大」があるが、並
でもかなりのボリュームがある。私は肉うどんの並(550円)を注文。うどんと一緒に漬け物も出てきて、ほかに揚
げ玉や梅干しはテーブルに置いてあり、自由に食べることができる。

 まずうどんを一口食べてみた瞬間、とにかく固いと感じる。この店のうどんは少し柔らかめの麺だと聞いてたが、
それでも十分な固さがある。さぬきうどんのコシとは違った、なんというか、「すいとん」のようなもちもちっとした固さ
である。いままでこのようなうどんは食べたことはないが、自分としては好きな食感なのでうれしい。

 さらに汁は熟成した味噌味で、これも普通のうどん屋では味わえない味だと思う。具もネギのほかにシャキシャキ
のキャベツが入っている(キャベツは富士吉田うどんの定番の具となっている)。またテーブルにある薬味(唐辛子
をベースにゴマや味噌をあえたもの)は店によってそれぞれ違いがあるらしく、ここではゴマと唐辛子をあわせたも
のとなっている(かけすぎると辛くなるので注意)。

 最後まで食べ終えた段階でかなりお腹も満足し、一杯目の富士吉田うどんをおいしく味わうことができた。さぬき
うどんを初めて食べたときも「うどん感(?)」が変わった気がしたが、この富士吉田うどんもまた新たなるうどん感を
感じさせてくれるような、そんなうどんであった。


 引き続き2軒目の店「みうらうどん」に向かう。今来た道を戻り、寿駅も越えてさらに進む。寿駅からなら約3分。歩
道橋の少し手前、バス停のすぐそばにある店である。

  

 ここはさっきの開花とはちがい全席座敷となっている。あいている所に座り、つけうどん(300円)を注文すると、
1分ぐらいですぐに出てくる。出てきたのは皿に盛られた冷やしうどんと味噌汁?と思わせるもの。これがつけ汁で、
味噌ベースでしょうゆを加えたもの。これにごま唐辛子の薬味を混ぜて食べる。

 とにかく固い。さっき開花でたべた麺はあたためられてた分、多少軟らかくはなっていたが、ここの店の麺は冷えて
いる分かなりの歯ごたえがある。あったかいつけ汁につけてほどよい固さになるが、冷やしのままのうどんでは、歯
が丈夫でない人はそもそも食べられないのではないかとさえ思う。事実、この店のメニューには、ざるうどん等の冷
やしうどんをそのまま食べるメニューはなかった。


 2軒を食べ終えた段階でもう満腹という状態だった。ボリュームもそれなりにあるのと、なによりも麺が固いため、
よく噛まなければならないことから、噛むことで満腹中枢が満たされてしまったのだろう。

 とりあえず駅に戻るが次の電車まで30分ほどある。天気も悪いので、無人駅の待合室で1人電車を待つことに。
そして11:44発の電車で今度は富士吉田駅へ。

 ここは富士吉田市の中心であり、うどん屋もたくさんある。しかし腹の状態からしてあと1軒が限度といったところ・・・。
ならば有名な「白須うどん」へと向かうことにした。

    

 富士吉田駅から駅前の大きな道を右に進んで、桂橋という信号のあるT字路まで行き、そこを左折して少し行ったと
ころに白須うどんはある。駅からは徒歩20分ぐらいかかったので、腹ごなしの運動にもなった。

 テレビ、雑誌でもよく紹介されているが、とにかくただの民家である。のれんも看板も何もない。目印は玄関前に置い
てあるたぬきの置物のみというすごい店(店というより「家」か)。さすがに土曜日の13時ごろだったので、20人ぐらい
の行列ができていた。

 で、食べるところも当然家の中。仏壇とかテレビとかが置いてある、普通の家の茶の間で食べる感じなのだ。玄関で
靴を脱ぎ中に入ると、厨房(おおきな台所といったところか)でおやじさんがうどんを打ち、おばさんとおねえさんがうど
んの仕分け、盛りつけ、勘定までこなしている。

 注文できるのは温かいの(かけ)か冷たいの(つけ)かの2種類のみ(ともに300円)。私は冷たいのを注文。ここでも
出てきたのはかなりのボリュームのうどん。それとしょうゆベースのあったかいつけ汁。

 ここのうどんもさっきのみうらうどん同様、冷たいままではかなり固い。つけ汁にごま味噌唐辛子の薬味を混ぜて食べ
ると、これがうまい。

 よその家の茶の間で食事している感じとこの味であれば、やはり評判になるんだろうな。芸能人のサインもいっぱいあ
ったし。でも知らない人の家の仏壇の前でうどんを食べたのは、これが初めての経験でした・・・。


 この3杯を食べた段階でもう満腹。これ以上はもう食べられない状態になっていた。オーバーな表現ではなく、各店と
も並盛りなのにかなりの量があった。予定では4、5軒はまわろうといくつかの店をチェックしてきたのに・・・。

 とりあえず満足いくまで富士吉田のうどんを食べれたので、駅に戻り帰路に就く。天気が良ければ河口湖まで足をの
ばし観光でもしていこうと思ったが、天気が回復しないので(富士山も見えなかった)、このまま帰ることにした。寝不足
と満腹で、帰りの電車ではぐっすり眠り込んでしまった。

 でも、東京からも気軽に行ける近いところで、このようなうどんを楽しめる場所があるのはありがたいことだ。近いうち
にまた行こうと思う。

 

 

 

 

 

 

 


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